学研全訳古語辞典 |
きこえ-つ・く 【聞こえ付く】
活用{か/き/く/く/け/け}
(心の中の思いを)申し上げて近づく。▽「言ひ付く」の謙譲語。
出典宇津保物語 嵯峨院
「仲忠、あて宮に、いかできこえつかむと思ふ心有りて」
[訳] 仲忠は、あて宮に、何とかして(自分の心の中の思いを)申し上げて近づこうと思う気持ちがあって。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
お頼み申し上げる。▽「言ひ付く」の謙譲語。
出典源氏物語 葵
「大将(だいしやう)の君によろづきこえつけたまふも」
[訳] 大将の君(=源氏)に、万事お頼み申し上げなさるにつけても。
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