学研全訳古語辞典 |
うすら・ぐ 【薄らぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
(密度が)少なくなる。まばらになる。
出典源氏物語 賢木
「所なく立ち込みたりし馬・車うすらぎて」
[訳] すき間のないほどこみあっていた馬や車が(源氏が権勢を失った今ではすっかり)少なくなって。
②
弱くなる。衰える。
出典源氏物語 野分
「いまも大方のおぼえのうすらぎ給(たま)ふことはなけれど」
[訳] 今でも世間一般の評判が衰えなさることはないけれども。
③
(分量・濃度が)少なくなる。色が薄くなる。
出典讚岐典侍 下
「人たちの衣(きぬ)の色ども、思ひ思ひにうすらぎたり」
[訳] 人たちの衣服の色などがそれぞれの思いにしたがって薄くなった。
薄らぐのページへのリンク |