学研全訳古語辞典 |
さう-ぞ・く 【装束く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
身に着ける。装う。着飾る。
出典枕草子 正月に寺にこもりたるは
「裳(も)・唐衣(からぎぬ)など、ことごとしくさうぞきたるもあり」
[訳] 裳や唐衣などをおおげさに着飾っている女房もいる。
②
支度する。装備する。整える。
出典源氏物語 胡蝶
「唐(から)めいたる舟、作らせ給(たま)ひける、急ぎさうぞかせ給ひて」
[訳] 唐風の船をお作らせなさったのを、急いで整えさせなさって。
参考
名詞「装束(さうぞく)」の語末を活用させて動詞化した語。
しゃう-ぞ・く 【装束く】
活用{か/き/く/く/け/け}
「さうぞ(装束)く
①
」に同じ。
出典平家物語 一・殿下乗合
「前駆(せんぐ)・御随身(みずいじん)どもが今日を晴れとしゃうぞいたるを」
[訳] 馬に乗って先導する者や警備のお供の者たちが今日こそ晴れがましい日だとして着飾っているのを。◇「しゃうぞい」はイ音便。
そうぞく 【装束・装束く】
⇒さうぞく
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