学研全訳古語辞典 |
よそ・ふ 【装ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
身づくろいする。飾り整える。
出典万葉集 一七七七
「君なくはなぞ身よそはむ」
[訳] あなたがいないならばどうしてこの身を飾りましょうか。
②
整え設ける。準備する。支度する。
出典源氏物語 絵合
「女房のさぶらひに、御座(おまし)よそはせて」
[訳] 女房の詰め所に御座所を準備させて。
③
(飲食物を)整え用意する。器に盛る。
出典平家物語 八・猫間
「飯(はん)うづだかくよそひ」
[訳] 飯を山もりに器に盛り。
注意
現代語「装(よそ)う」には②の意味はない。
よそほ・ふ 【装ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
正装する。
出典平家物語 八・名虎
「王公卿相(わうこうけいしやう)、花の袂(たもと)をよそほひ」
[訳] 王公卿相は花のような衣装で正装し。
②
化粧する。
出典奥の細道 松島
「その気色(けしき)窅然(えうぜん)として美人の顔(かんばせ)をよそほふ」
[訳] その(松島の)景色は奥深く美しくて、美人が顔を化粧したようである。
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