学研全訳古語辞典 |
いましめ 【戒め・警め】
①
警戒。注意。(用心しての)見張り。
出典枕草子 職の御曹司におはします頃、西の廂にて
「公人(おほやけびと)・すまし・長女(をさめ)などして、絶えずいましめにやる」
[訳] 宮仕えの女官、下級の女官、雑用の女などを使って絶えず見張りにやる。
②
訓戒。教え。警告。
出典源氏物語 桐壺
「宮の内に召さむことは、宇多(うだ)の帝(みかど)の御いましめあれば」
[訳] (高麗人(こまうど)を)宮中にお召しになるようなことは、宇多天皇のご訓戒があるので。
③
禁制。
出典徒然草 一八三
「人食ふ犬をば養ひ飼ふべからず。…律のいましめなり」
[訳] 人にかみつく犬を飼ってはならない。…刑罰に関する法で禁制とされていることだ。
④
監禁・捕縛。刑罰。
出典平家物語 五・咸陽宮
「いましめを蒙(かうぶ)ること十二年」
[訳] 監禁されること十二年。
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