学研全訳古語辞典 |
た・る 【足る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
十分である。満ち備わっている。
出典方丈記
「その地、程狭(せば)くて、条里を割るにたらず」
[訳] その土地は、面積が狭くて、東西南北の町割りを作るのに十分でない。
②
相応している。価値がある。値する。
出典徒然草 三八
「万事は皆非(ひ)なり。言ふにたらず、願ふにたらず」
[訳] 万事は皆、無である。言うだけの価値がなく、願うにも値しない。
③
満足する。
出典徒然草 五八
「求むるところはやすく、その心はやくたりぬべし」
[訳] 求めるものはたやすく手に入り、その心はすぐに満足してしまうにちがいない。
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