学研全訳古語辞典 |
ついに 【終に・遂に】
⇒つひに
つひ-に 【終に・遂に】
①
しまいに。最後に。
出典平家物語 一・祇園精舎
「たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵(ちり)に同じ」
[訳] 勢いが盛んな者も最後には滅びてしまう、まったく風の前の塵と同じである。
②
〔多く下に打消の語を伴って〕最後まで。
出典枕草子 清涼殿の丑寅のすみの
「されど、つひに負け聞こえさせ給(たま)はずなりにけり」
[訳] しかし、(女御は)最後まで(帝(みかど)に)お負け申し上げにはなられなかった。
③
〔下に打消の語を伴って〕まだ一度も。いまだに。
出典末広がり 狂言
「つひに都へのぼったことがござらぬ」
[訳] まだ一度も都へ行ったことがありません。
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