学研全訳古語辞典 |
むつかし-げ・なり 【難しげなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
むさ苦しい。感じがよくない。
出典源氏物語 若紫
「いとむつかしげに侍(はべ)れど、かしこまりをだにとて」
[訳] たいそうむさ苦しげでございますが、せめてお見舞いのお礼だけでもと存じまして。
②
気味が悪い。
出典大鏡 道長上
「今宵(こよひ)こそ、いとむつかしげなる夜なめれ」
[訳] 今夜こそ、たいそう気味が悪い夜のようだ。
③
面倒そうだ。煩わしい。
出典源氏物語 若菜上
「むつかしげにおはするほどを、絶えず抱(いだ)き取り給(たま)へば」
[訳] (生まれたばかりで、扱いに)面倒そうでいらっしゃるほどの(赤ちゃん)を絶えず抱きとりなさるので。
注意
困難そうだ・わかりにくそうだの意ではない。
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