学研全訳古語辞典 |
かぜ 【風】
①
風。
②
しきたり。風習。
出典新勅撰集 雑五
「敷島や(=枕詞(まくらことば))大和島根のかぜとして」
[訳] 日本の国のしきたりとして。
③
病気の名。
(ア)
風邪(かぜ)・腹痛をはじめ、頭痛・神経痛・中風などの神経系疾患までを広くさしていう語。「風病(ふびやう)」とも。
(イ)
風邪。
ふう 【風】
①
風(かぜ)。
②
ならわし。風俗。習慣。
出典神皇正統記 嵯峨
「ふうを移し俗を変ふるには、楽(がく)よりよきはなし」
[訳] (民間の悪い)風習を教化し、卑俗を変えるのには、音楽より良いものはない。
③
外から見たようす。姿。風体(ふうてい)。スタイル。
出典筑波問答
「すべて時に随(したが)ひてふうの移り変はれば」
[訳] (連歌(れんが)は)すべて時にしたがって、風体が移り変わってゆくので。
④
漢詩の「六義(りくぎ)」の一つ。あるものにことよせて思いを述べる民謡風の詩。また、六義になぞらえた和歌の六義の一つ。『古今和歌集』仮名序では「そへ歌」を当てる。
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