学研全訳古語辞典 |
しゅく-せ 【宿世】
「すくせ」に同じ。
すく-せ 【宿世】
①
前世。先の世。
出典更級日記 子忍びの森
「我も人もすくせのつたなかりければ」
[訳] 私も(娘の)おまえも前世の因縁で運が悪かったので。
②
宿命。前世の因縁。
出典伊勢物語 六五
「かかる君に仕うまつらで、すくせつたなく悲しきこと」
[訳] このようなご主君にお仕え申し上げないで、前世の因縁が悪く悲しいこと。◆「しゅくせ」とも。仏教語。
参考
平安時代には、人の力で変えられない現実を、仏教的世界観によって前世の行いによる結果ととらえた。
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