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あくがるの意味

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学研全訳古語辞典

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あくが・る 【憧る】

自動詞ラ行下二段活用

{語幹〈あくが〉}


心が体から離れてさまよう。うわの空になる。


出典源氏物語 葵


「物思ふ人の魂は、げに、あくがるる物になむありける」


[訳] 思い悩む人の魂は、なるほど、体から離れてさまようものであったのだなあ。


どこともなく出歩く。さまよう。


出典源氏物語 夕顔


「いさよふ月に、ゆくりなくあくがれむことを、女は思ひやすらひ」


[訳] 沈むのをためらいがちな月に(さそわれて)、不意にどこともなく出歩くようなことを、女はためらい。


心が離れる。疎遠になる。


出典源氏物語 真木柱


「御仲もあくがれて、程経(へ)にけれど」


[訳] ご夫婦の仲も疎遠になって、月日がたってしまったけれど。


注意

現代語「あこがれる」のもとになった語だが、現代語と同じ意味には用いない。








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