学研全訳古語辞典 |
いざ-さらば
分類連語
さあ(よし)、それでは。▽何かの行動を促したり始めようとしたりするときに言う。
出典今昔物語集 二五・一〇
「いざさらば、同じくはこの奴(やっこ)射ころして頸(くび)取りて、河内(かはち)の殿に奉(たてまつ)らむ」
[訳] よし、それでは、いっそのことこいつを射殺して首を取って、河内の殿様に差し上げよう。
なりたち
感動詞「いざ」+感動詞「さらば」
いざさらば…
分類俳句
「いざさらば雪見にころぶ所まで」
出典花摘 俳諧・芭蕉(ばせう)
[訳] 外は一面の雪、さあ、それならば雪見にと参ろう。ころぶ所までどこまでも。
鑑賞
季語は「雪見」で、季は冬。外へ出ての雪見の句であるが、「ころぶ」という表現に作者の躍る心がうかがわれる。「いざさらば」を、「ではさようなら」の意にとらないこと。
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