学研全訳古語辞典 |
くゎん 【官】
①
国家。朝廷。政府。
②
官庁。役所。特に、「太政官(だいじやうくわん)」。
出典枕草子 故殿の御服のころ
「くゎんの司(つかさ)の朝所(あいたどころ)に渡らせ給(たま)へり」
[訳] 太政官の庁舎の朝所(=参議以上の人が食事をする所)に(中宮が)行啓なさった。
③
官職。官位。
出典平家物語 二・教訓状
「太政大臣のくゎんに至る人」
[訳] 太政大臣の官職についている人。
-くゎん 【貫】
①
銭(ぜに)の単位。一貫は、古くは千文、江戸時代には九百六十文。
②
鎌倉時代以後、武家の知行高(ちぎようだか)の換算に用いた単位。一貫は、およそ十石(こく)。
③
尺貫法の目方の単位。一貫は千匁(=三・七五キログラム)。秤量(ひようりよう)貨幣としての銀貨の単位ともする。
参考
銭(ぜに)千枚(=千文)を緡(さし)(=細い縄)で貫いてひとまとめにしたところから起こった語。
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