学研全訳古語辞典 |
ぐっ-と
①
ぐいっと。一息に。▽力を入れ一気に物事を行うようす。
出典用明天王 浄瑠・近松
「障子越し、ぐっと通してひとゑぐり」
[訳] (長刀(なぎなた)を)障子越しに、ぐいっと突き通してひとえぐり。
②
たっぷり。十分に。すっかり。
出典丹波与作 浄瑠・近松
「眠たうて、ここでぐっとやったもの」
[訳] 眠たくて、ここでたっぷり眠ってやったものだ。
③
ちっと。▽音がわずかであるようす。
出典義経千本桜 浄瑠
「呼べどぐっともいらへなし」
[訳] 呼んだがちっとも返答がない。
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