学研全訳古語辞典 |
さて-こそ 【然てこそ】
分類連語
①
そうしてこそ。それではじめて。
出典竹取物語 燕の子安貝
「そこらの燕(つばくらめ)、子産まざらむやは。さてこそ取らしめ給(たま)はめ」
[訳] たくさんのつばめが子を産まないことがあるだろうか、そんなことはない。それではじめて(子安貝を)お取らせになるのがよろしい。
②
そういうわけで。
出典平家物語 九・木曾最期
「さてこそ粟津(あはづ)のいくさはなかりけれ」
[訳] そういうわけで粟津(あわず)の戦いはなかった。◆「さて」を強めた語。「こそ」は係助詞。
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