学研全訳古語辞典 |
さ-ぞ
〔下に推量の表現を伴って〕さぞかし。きっと。
出典平家物語 一一・逆櫓
「沖は、さぞ吹いて候ふらん」
[訳] 沖は、さぞかし(風が)吹いておりますでしょう。
注意
「さぞ」の「ぞ」から係り結びを生じて、結びが連体形となることがある。
さ-ぞ 【然ぞ】
分類連語
①
そうなのだ。▽文末にあるときは上のものを強く肯定する意を表す。
出典徒然草 一二
「『我はさやは思ふ』など争い憎み、『さるからさぞ』ともうち語らはば」
[訳] 「私はそのように思うか、いや思わない」などと言い争って非難し、「そうだからそうなのだ」と話を進めたら。
②
そのように。
出典源氏物語 須磨
「げにさぞ思(おぼ)さるらむと」
[訳] なるほど(紫の上は)そのようにお思いになられているであろうと。
なりたち
副詞「さ」+係助詞「ぞ」
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