学研全訳古語辞典 |
すぐ・る 【勝る・優る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
他よりもまさる。ひいでる。すぐれる。
出典古今集 仮名序
「この人々をおきて、またすぐれたる人も、くれ竹の(=枕詞(まくらことば))世々にきこえ」
[訳] これらの人々以外に、また(歌に)ひいでた人も代々に名高く。
すぐ・る 【過ぐる】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
過ぎる。
出典万葉集 三三〇九
「橘(たちばな)の末枝(ほつえ)をすぐり」
[訳] たちばなの枝先を越え。
参考
動詞「す(過)ぐ」の連体形を再活用させたもの。動詞を再活用させたものには、ほかにも「寄す」↓「寄そる」、「起く」↓「起こる」などがある。なお、「過ぐる」は、動詞「過ぐ」の古形であるとする説もある。
すぐ・る 【選る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
よいものを選び出す。選ぶ。
出典奥の細道 平泉
「さても義臣すぐって、この城にこもり、功名一時の叢(くさむら)となる」
[訳] さて(義経(よしつね)が)義勇の臣を選び出して、この城に立てこもり、(そこで挙げた)手柄の名声もいっときの(夢として消え、今は)草原となっている。◇「すぐっ」は促音便。
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