学研全訳古語辞典 |
たしな・む 【嗜む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
好んで精を出す。心がけて励む。
出典徒然草 一八八
「いよいよよくしたく覚えてたしなみけるほどに」
[訳] ますます上達したくなって、好んで精を出していた間に。
②
心がけて用意する。
出典猫のさうし 御伽
「檀那(だんな)をもてなさんとて、煎(い)り豆・座禅豆をたしなみ置けば」
[訳] (僧が)信者をもてなそうと思って、煎り豆・座禅豆を心がけて用意して置くと。
③
慎む。さしひかえる。
出典西鶴織留 浮世・西鶴
「惣(そう)じて女、たしなむべきは言葉なり」
[訳] だいたい女が慎むべきは言葉である。
たしな・む 【窘む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
苦しむ。
出典日本書紀 神代上
「留まり休むこと得ずして、たしなみつつ降(くだ)りき」
[訳] 留まって休むことができず、苦しみながらくだった。◆上代語。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
苦しめる。困らせる。
出典古事記 崇神
「皆迫(せ)めたしなめらえて」
[訳] 皆で追いつめ苦しめられて。◆上代語。
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