学研全訳古語辞典 |
て-・んず
分類連語
きっと…することになろう。
出典宇治拾遺 二・九
「恥を見てんずと思へども」
[訳] (季通(すゑみち)は)きっと恥をかくことになるだろうと思うけれども。
なりたち
完了(確述)の助動詞「つ」の未然形+推量の助動詞「んず」
てん-・ず 【点ず】
活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}
①
点を打つ。点を打ったように連ねる。
②
(漢文に)訓点を付ける。
出典今鏡 昔語
「書(ふみ)もてんじしたためて」
[訳] 文章も訓点を付けて書いて。
③
指定する。選定する。
出典栄花物語 疑ひ
「木幡(こはた)といふ所は…その大臣(おとど)のてんじ置かせ給(たま)へりし所なり」
[訳] 木幡という所は…その大臣があらかじめ指定しておられたところである。
④
くわしく点検する。調べる。
出典太平記 一四
「宇多津において兵船(ひやうせん)をてんじ」
[訳] 宇多津で軍船をくわしく点検し。
てんずのページへのリンク |