学研全訳古語辞典 |
なけやなけ…
分類和歌
「鳴けや鳴けよもぎが杣(そま)のきりぎりす過ぎゆく秋はげにぞかなしき」
出典後拾遺集 秋上・曾禰好忠(そねのよしただ)
[訳] 鳴けよ鳴け。木々の茂る、杣山のように生い茂るよもぎのもとで鳴くこおろぎよ。過ぎ去っていく秋は、おまえが嘆くように本当に悲しいことだ。
鑑賞
「杣」は「杣山」のことで、材木にするために植林した山。「よもぎが杣」は作者の独創的な表現で、こおろぎがよもぎを杣山と見ているという視点もユニーク。「きりぎりす」は今のこおろぎ。
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