学研全訳古語辞典 |
に-・けり
分類連語
①
〔「けり」が過去の意を表す場合〕…てしまった。…てしまったそうだ。
出典伊勢物語 九
「乾飯(かれいひ)の上に涙落として、ほとびにけり」
[訳] 乾飯(=干した飯)の上に涙をこぼして、(乾飯が)ふやけてしまった。
②
〔「けり」が気づき・詠嘆の意を表す場合〕…てしまったのだなあ。…しまったことだ。
出典拾遺集 恋一
「忍ぶれど色に出(い)でにけりわが恋は物や思ふと人の問ふまで」
[訳] ⇒しのぶれど…。
なりたち
完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去・詠嘆の助動詞「けり」
にけりのページへのリンク |