学研全訳古語辞典 |
まう-りゃう
(一)
【魍魎】人を害するという、山川・木石などに宿る精霊。
(二)
【罔両】影のまわりにできる、ぼんやりした薄い影。影のくまどり。また、(単に)影法師。
出典幻住庵記 俳文・芭蕉
「月を待ちては影を伴ひ、灯(ともしび)を取りてはまうりゃうに是非をこらす」
[訳] 月の出を待つと(やがて自分の姿に)影が生まれ、灯をかかげては影の周りにできる薄い影に向かって自分の存在について深く考える。
参考
(一)は、山林の気から生じる怪物の「魑魅(ちみ)」と合わせて「魑魅魍魎」の形で使われることが多い。その場合はさまざまな妖怪変化(ようかいへんげ)といった意。
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