学研全訳古語辞典 |
またやみむ…
分類和歌
「またや見む交野(かたの)のみ野の桜狩(さくらが)り花の雪散る春のあけぼの」
出典新古今集 春下・藤原俊成(ふぢはらのとしなり)
[訳] また見ることがあろうか。交野の御狩り場の桜狩りの、雪のように花が散る、春のあけぼののこの美しいひとときを。
鑑賞
『伊勢(いせ)物語』八十二段に惟喬(これたか)親王と業平(なりひら)ら親王周辺の人々が交野で桜狩りをする話があり、それを踏まえての作。落花を惜しむ心は、時の流れに生きる命を惜しむ心でもある。作者俊成の晩年の心境を反映した一首である。
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