学研全訳古語辞典 |
まつしまや…
分類俳句
「松島や鶴(つる)に身を借れほととぎす」
出典奥の細道 松島・曾良(そら)
[訳] 松島の景色はまことにすばらしい。折から鳴くほととぎすよ、松島の景色にふさわしい鶴の姿に身を借りて、ここを鳴き渡れよ。
鑑賞
ほととぎすは声はいいが、松には鶴の姿こそが似つかわしいので、鶴にその身を借りて鳴けよというのである。『猿蓑(さるみの)』にはこの句の前書きに「松島一見の時、千鳥もかるや鶴の毛衣とよめりければ」とある。祐盛(ゆうせい)法師の「身にぞしる真野の入江に冬の来て千鳥もかるや鶴の毛衣」によった句。季語は「ほととぎす」で、季は夏。
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