学研全訳古語辞典 |
ゆくはるを…
分類俳句
「行く春を近江(あふみ)の人と惜しみける」
出典猿蓑 俳諧・芭蕉(ばせう)
[訳] 美しい琵琶(びわ)湖の風光を前にして、去ろうとしている春を、風雅を解する近江の人とともに惜しんだことだ。
鑑賞
句には「湖水を望みて春を惜しむ」と前書きがある。『去来抄』には、尚白(しようはく)の「句の『近江』は『丹波』でもよし、『行く春』は『行く歳(とし)』でもよいではないか」との非難に対して、その非難は当たらないとする論が見える。季語は「行く春」で、季は春。
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