学研全訳古語辞典 |
よう-せ-ず-は 【能うせずは】
分類連語
①
悪くすると。
出典源氏物語 桐壺
「坊にも、ようせずは、この御子(みこ)の居給(たま)ふべきなめり」
[訳] 皇太子にも、悪くすると、この皇子(=源氏)がお立ちになるはずのようだ。
②
ひょっとすると。▽軽い疑問を示す。
出典枕草子 すさまじきもの
「おとななる子どもあまた、ようせずは孫(むまご)なども這(は)ひ歩(あり)きぬべき人の親どち、昼寝したる」
[訳] 大人になった子どもが多く、ひょっとすると孫などもはいまわっているであろう年の人の親同士が、昼寝しているの。
なりたち
形容詞「よ(能)し」の連用形「よく」のウ音便「よう」+サ変動詞「す」の未然形+打消の助動詞「ず」の連用形+係助詞「は」
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