学研全訳古語辞典 |
いり-た・つ 【入り立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
はいり込む。
出典土佐日記 二・一六
「京にいりたちて、うれし」
[訳] 京の町にはいって、うれしい。
②
親しく出入りする。親しく交わる。
出典枕草子 淑景舎、東宮に
「山の井の大納言は、いりたたぬ御兄(せうと)にても、いとよくおはすかし」
[訳] 山の井の大納言は(異腹で)親しく交わらない兄君の割には、たいそう立派でいらっしゃるよ。
③
物事に深く通じる。
出典徒然草 七九
「何事もいりたたぬさましたるぞよき」
[訳] 何事も深く通じていないようすをしているのがよい。
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