学研全訳古語辞典 |
いで-た・つ 【出で立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
突き出てそびえ立つ。
出典万葉集 三一九
「いでたてる富士の高嶺(たかね)は」
[訳] そびえ立っている富士の高い峰は。
②
出ていってそこに立つ。
出典万葉集 四一三九
「下照(したで)る道にいでたつ乙女(をとめ)」
[訳] ⇒はるのその…。
③
出発する。旅立つ。
出典万葉集 四三七三
「大君の醜(しこ)の御楯(みたて)といでたつ我は」
[訳] 天皇の頑強な警護人として出発するのだ、私は。
④
宮仕えに出る。出仕する。
出典枕草子 あぢきなきもの
「宮仕へにいでたちたる人の」
[訳] 宮仕えに出ている人が。
⑤
立身出世する。
出典源氏物語 少女
「世にいでたたむと」
[訳] 世の中で立身出世しようと。
⑥
身支度する。
出典平家物語 五・富士川
「照り輝く程にいでたたれたりしかば」
[訳] 照り輝くほどに身支度しなさっていたので。
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