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前途の意味

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せん-ど 【先途・前途】

名詞

行く先。落ち着く先。前途(ぜんと)。


出典平家物語 二・一行阿闍梨之沙汰


「冥々(みやうみやう)として人もなく、行歩(かうほ)にせんど迷ひ」


[訳] 真っ暗で人もおらず、歩行に行く先を迷い。


将来。前途。また、その目標。


出典平家物語 四・競


「せんど・後栄を存じて、当家に奉公いたさんとや思ふ」


[訳] 将来の出世や後々の栄達を考えて、当家に奉公しようと思うのか。


物事の終局。最後。人の死。最期。


出典徒然草 七四


「名利(みやうり)に溺(おぼ)れて、せんどの近きことを顧みねばなり」


[訳] 名誉や利益(を得ること)に心を奪われて、人生の最期が近いことを気にかけないからである。


勝敗や成否を決する分かれ目。瀬戸際。


出典保元物語 中


「ここをせんどと防ぎけり」


[訳] ここを勝敗の分かれ目として(敵を)防いだのであった。


貴族社会で、家筋によって決まる、昇進できる最高の官職。◆「せんと」とも。








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