学研全訳古語辞典 |
ははき-ぎ 【帚木】
①
草の名。ほうきぐさ。干して草ぼうきにする。[季語] 夏。
②
信濃(しなの)の国(長野県)の園原(そのはら)にあったという伝説上の木。遠くからは箒(ほうき)を立てたように見えて、近寄ると見えなくなるという。居るのに人に会わずに逃げる人や、情けがあるらしく見えて実のないことをたとえることもある。
出典源氏物語 帚木
「ははきぎの心を知らで園原の道にあやなくまどひぬるかな」
[訳] (伝説の)帚木のように実のない(あなたの)心を知らないで(帚木のある)園原の道(=恋の道)にわけもなく迷ったことだなあ。
参考
「ははきぎ」の「はは」に「母」を言い掛けることもある。
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