学研全訳古語辞典 |
やす・む 【休む・息む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
休息する。いこう。
出典更級日記 富士川
「いと暑かりしかば、この水の面(つら)にやすみつつ見れば」
[訳] とても暑かったので、この水のほとりに休息しながら見ると。
②
心身が安らかになる。休まる。
出典風雅集 雑下
「民に心のやすむ間(ま)もなし」
[訳] 民衆に心の休まる間もない。
③
横になる。寝る。
出典源氏物語 空蟬
「しばしうちやすみ給(たま)へど、寝られ給はず」
[訳] 少しの間横になりなさるが、眠ることがおできにならない。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
①
休息させる。休ませる。
出典万葉集 一二八九
「青山(あをやま)のしげき山辺に馬やすめ君」
[訳] 青く茂った山のほとりに馬を休息させなさい、あなた。
②
心身を安らかにする。ゆるやかにする。
出典源氏物語 明石
「神仏(かみほとけ)明らかにましまさば、この愁(うれ)へやすめ給へ」
[訳] 神や仏が確かにおいでになるならば、この難儀を安らかにしてください。
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