学研全訳古語辞典 |
ほう・く 【惚く】
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
ぼける。ぼんやりする。
出典宇治拾遺 一四・一一
「いみじくほうけて物も覚えぬやうにてありければ」
[訳] すっかりぼけて、物もわからないようであったので。
②
一つのことに夢中になる。
出典宇治拾遺 一・一六
「博打(ばくうち)の打ちほうけてゐたるが見て」
[訳] 博打(ばくち)うちが博打に夢中になっているのを見て。
ほ・く 【惚く・呆く】
活用{か/き/く/く/け/け}
ぼんやりする。ぼける。「ほうく」とも。
出典源氏物語 常夏
「世にも、ほきたることと、そしり聞こゆ」
[訳] いかにも、ぼけたことと、非難申し上げる。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
[一]に同じ。「ほうく」とも。
出典源氏物語 竹河
「我よりも年の数積もり、ほけたる人のひがごとにや」
[訳] 私よりも年を取って、ぼけている女房たちの間違って言ったことであろうか。
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