学研全訳古語辞典 |
ある-・まじ 【有るまじ】
分類連語
〔多く「あるまじき」の形で用いられて〕
①
する必要がない。
出典土佐日記 二・一六
「必ずしもあるまじきわざなり」
[訳] わざわざする必要がないことだ。
②
当然あってはならない。とんでもない。
出典源氏物語 桐壺
「かかる折にも『あるまじき恥もこそ』と心づかひして」
[訳] このような場合にも「とんでもない不面目な事態でもあったら困る」と気配りして。
③
生きていられそうもない。
出典竹取物語 仏の御石の鉢
「なほ、この女見では世にあるまじき心地のしければ」
[訳] (石作りの皇子は)やはり、この女(=かぐや姫)と結婚しないでは、この世に生きていられそうもない気持ちがしたので。
なりたち
ラ変動詞「あり」の連体形+打消推量の助動詞「まじ」
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