学研全訳古語辞典 |
すゑ-つ-かた 【末つ方】
①
終わりのころ。
出典源氏物語 若紫
「秋のすゑつかた、いともの心細くて」
[訳] 秋の終わりごろ、たいそう心細くて。
②
終わりの部分。
出典源氏物語 横笛
「ただすゑつかたをいささか弾き給(たま)ふ」
[訳] ただ(想夫恋(そうふれん)という曲の)終わりの部分をほんの少し(和琴で)お弾きになる。
③
末席。下座(しもざ)。
出典宇治拾遺 一・三
「すゑつかたより鬼出(い)で来て」
[訳] 末席(の方)から鬼が出て来て。◆「つ」は「の」の意の上代の格助詞。
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