学研全訳古語辞典 |
あら- 【現】
現実に存在する。「あら人神(ひとがみ)」
うつつ 【現】
①
現実。現世。実在。
出典新古今集 羇旅・伊勢物語九
「駿河(するが)なる宇津(うつ)の山べのうつつにも夢にも人に逢(あ)はぬなりけり」
[訳] ⇒するがなる…。
②
正気。
出典源氏物語 葵
「うつつにも似ず、たけく厳(いか)きひたぶる心出(い)で来て」
[訳] (六条の御息所(みやすどころ)には)正気とは思えない、荒々しく激しいいちずな心が出てきて。
③
夢心地。正気を失った状態。▽「夢うつつ」と続けて言うところからの誤用。
出典太平記 二五
「皆入興(じゆきよう)して、うつつのごとくなりにけり」
[訳] みんな興に乗って、夢心地のようになってしまった。
をつつ 【現】
今。現在。「をつづ」とも。
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