学研全訳古語辞典 |
ゆき-か・ふ 【行き交ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
行き来する。往来する。行き違う。
出典方丈記
「馬・車のゆきかふ道だになし」
[訳] (賀茂(かも)川の河原などは)馬や車の行き来する道さえもない。
②
いつも行ったり来たりする。親しい所へ出入りする。
出典源氏物語 桐壺
「百敷(ももしき)にゆきかひ侍(はべ)らむことは」
[訳] 宮中にいつも出入りしますことは。
③
入れ替わりたち替わりして移って行く。過ぎ去ってまたやって来る。巡り移る。
出典奥の細道 出発まで
「月日は百代(はくたい)の過客(くわかく)にして、ゆきかふ年もまた旅人なり」
[訳] 月日は永遠に旅をつづける旅人(のようなもの)であり、巡り移る年もまた旅人(のようなもの)である。
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