学研全訳古語辞典 |
ある-い-は
分類連語
ある者は。
出典竹取物語 貴公子たちの求婚
「あるいは笛を吹き、あるいは歌をうたひ」
[訳] (貴公子たちの)ある者は笛を吹き、ある者は歌をうたい。
なりたち
ラ変動詞「あり」の連体形+間投助詞「い」+係助詞「は」
【或いは】
①
〔「あるいは…、あるいは…」の形で〕一方では。時には。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「あるいはよろひ着ていまだ甲(かぶと)を着ぬもあり、あるいは矢負うていまだ弓を持たぬもあり」
[訳] 一方ではよろいを着てまだ甲をかぶらない者もあり、一方では矢を負ってまだ弓を持たない者もあり。
②
〔「…あるいは…」の形で〕または。もしくは。
出典徒然草 六六
「枝の長さ七尺、あるいは六尺」
[訳] 枝の長さは七尺、または六尺。
参考
[二]は多く漢文訓読文体の中で用いられ、平安女流仮名文学では「あるは」を用いる。
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