学研全訳古語辞典 |
おはさう・ず 【御座さうず】
活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}
①
いらっしゃる。おいでになる。▽「あり」の尊敬語。
出典源氏物語 竹河
「恥ぢらひておはさうずる、いとをかしげなり」
[訳] 恥ずかしそうにしていらっしゃるのは、たいそうかわいらしいご様子である。
②
お出かけになる。おいでになる。▽「行く」「来(く)」の尊敬語。
出典大鏡 道長上
「にがむにがむおのおのおはさうじぬ」
[訳] 苦い顔をしながらそれぞれお出かけになった。
活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}
〔活用語の連用形に付いて〕…ていらっしゃる。…でおいでになる。▽尊敬の意を表す。
出典源氏物語 真木柱
「うちひそみて泣きおはさうず」
[訳] 顔をしかめて泣いていらっしゃる。
参考
「おはさふ」と同様、多く主語は複数。
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