学研全訳古語辞典 |
かた-なり・なり 【片生りなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
発育が不十分だ。幼稚だ。
出典源氏物語 少女
「かたなりに見えたまへど、いと児(こ)めかしう」
[訳] 発育が不十分に(=一人前の女らしさがなく)お見えになるが、まことにおっとりとして。
②
(技能などが)未熟だ。
出典源氏物語 竹河
「御息所(みやすどころ)の御琴の音、まだかたなりなるところありしを」
[訳] 御息所のお琴の音は、まだ未熟なところがあったが。◆「かた」は接頭語。
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