学研全訳古語辞典 |
かはゆ・し
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
恥ずかしい。気まり悪い。
出典右京大夫集
「いたく思ふままのことかはゆくおぼえて」
[訳] あまりに自分の思っているままのことでは恥ずかしく思われて。
②
見るにしのびない。かわいそうで見ていられない。
出典徒然草 一七五
「年老い袈裟(けさ)掛けたる法師の、…よろめきたる、いとかはゆし」
[訳] 年をとり、袈裟を掛けた法師が、…よろめいているのは、たいそう見るにしのびない。
③
かわいらしい。愛らしい。いとしい。◆「かほ(顔)は(映)ゆし」の変化した語。
語の歴史
室町時代から③の意味でも用いられるようになり、形は「かはいい」に変わり、現代語「かわいい」につながる。
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