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きくの意味

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き・く 【利く】

自動詞カ行四段活用

活用{か/き/く/く/け/け}


役に立つ。


出典枕草子 能因本・うらやましきもの


「双六(すぐろく)打つに、敵(かたき)の賽(さい)ききたる」


[訳] 双六(すごろく)を打っていて、相手のさいの目がうまく役に立ったとき。


上手である。巧みである。


出典諸国ばなし 浮世・西鶴


「亀井(かめゐ)は、何をさしても小刀細工がきいた」


[訳] 亀井は何をさせても、小刀細工が巧みであった。



き・く 【聞く】

他動詞カ行四段活用

活用{か/き/く/く/け/け}


聞く。耳にする。


出典徒然草 一九一


「もの言ひたる声も、暗くてききたる、用意ある、心にくし」


[訳] 何かものを言っている声も、暗い中で聞いたのが、気くばりがあるのは、奥ゆかしい。


聞いて、知る。伝え聞く。


出典徒然草 五二


「ききしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ」


[訳] (石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)は)うわさに聞いたのよりもまさって、尊くていらっしゃった。


従う。承知する。


出典伊勢物語 二三


「親のあはすれども、きかでなむありける」


[訳] 親が結婚させようとするけれども、承知しないでいたのだった。


尋ねる。


出典好色一代女 浮世・西鶴


「『何をかあそばして、かく年月か』ときけば」


[訳] 「どんなことをなさって今まで過ごして来られたか」と尋ねると。


味わいを試す。


出典伯母が酒 狂言


「良い酒か悪(あ)しい酒か、私の一つきいてみずはなりますまい」


[訳] 良い酒か、まずい酒か、私がちょっと味わいを試してみなければならないでしょう。◆「きい」はイ音便。


(香を)かぐ。


出典好色一代女 浮世・西鶴


「手前に香炉の回る時、しめやかにききとめ」


[訳] 自分の前に香炉がまわってきたとき、しとやかに香をかぎわけて。


参考

奈良・平安時代には、耳にする、あるいは、聞いて知る、の意がふつうで、尋ねるの意となることはほとんどない。尋ねるの意には「問ふ」を用いるのが一般的であった。



きく 【菊】

名詞

植物の名。また、その花。[季語] 秋。


出典笈日記 俳諧


「きくの香や奈良には古き仏たち―芭蕉」


[訳] ⇒きくのかや…。


襲(かさね)の色目の一つ。表は白、裏は蘇芳(すおう)。一説に、裏は青または紫。陰暦九月に着用。菊襲。


模様の一つ。菊の花・葉などの形を表したもの。


参考

は中国原産で、長寿の花としても伝わったらしく、重陽(ちようよう)の節句の日には、宮廷で「菊の宴」が行われ、「菊の酒」「菊の綿」などを用いて長寿を願い祝った。








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