学研全訳古語辞典 |
さし-あ・ふ 【差し合ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
行き会う。出会う。
出典源氏物語 東屋
「さしあひて、おしとどめて立てたれば」
[訳] 出会って、(車を)ひきとめて、(榻(しじ)を)立てていたところ。
②
向かい合う。向き合う。
出典宇治拾遺 一五・二
「日本の東の奥の地とは、さしあひてぞあんなる」
[訳] 日本の東の奥の地方とは、向かい合っているそうである。
③
重なり合う。かち合う。
出典新古今集 雑上・詞書
「さしあふ事ありて、とどまりて」
[訳] かち合うことがあって、自分は残って。◆「さし」は接頭語。
さし-あ・ふ 【指し合ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
(互いに欠点などを)指摘しあう。非難しあう。
出典太平記 二七
「喩(たと)へば、山賊と海賊と寄り合ひて、互ひに犯科(ぼんくわ)の得失をさしあふがごとし」
[訳] たとえば、山賊と海賊とが集まって、お互いに犯した罪のよしあしを非難しあうようなものだ。
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