学研全訳古語辞典 |
しらつゆの…
分類和歌
「しら露の色はひとつをいかにして秋の木の葉をちぢにそむらむ」
出典古今集 秋下・藤原敏行(ふぢはらのとしゆき)
[訳] 白露の色はただ白一色なのに、それをどのようにして、秋の木の葉をさまざまな色に染めるのであろうか。
鑑賞
秋の木の葉がさまざまな色に彩られて美しい姿をしているのを、白露のなせるわざと解し、そんなことを白一色の露がどうしてできるのかと疑問視することによって、秋の紅葉を賛嘆している理知的な歌。「らむ」は「秋の木の葉をちぢにそ」めている現在の事実に対して、その原因・理由を推量している。
しらつゆ-の 【白露の】
分類枕詞
露が、置くことから「置く」に、また、消えやすいことから「消(け)」にかかる。また、「置く」と同音の「起く」「奥」にもかかる。
出典古今集 恋一
「しらつゆのおくとは嘆き」
[訳] 起きたいといっては嘆き。
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