学研全訳古語辞典 |
すみのえの…
分類和歌
出典百人一首
「住江(すみのえ)の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路(ぢ)人目避(よ)くらむ」
出典古今集 恋二・藤原敏行(ふぢはらのとしゆき)
[訳] 住江の岸に寄る波、その「よる」ということばではないが、(人目(ひとめ)の多い昼間ならともかく、)夜までも夢の中の(恋の)通い路で、どうしてあなたは人目を避けているのだろうか。
鑑賞
女性の立場で人目を忍ぶ恋を詠(よ)んだ歌。「岸に寄る波」までは「よる」を導く序詞(じよことば)。「よる」に「寄る」「夜」とをかけている。「避(よ)く」の主語を自分(=作者自身)とする説もある。
すみのえ-の 【住吉の・住江の】
分類枕詞
住吉が松の名所であることから、同音の「待つ」にかかる。
出典古今集 恋五
「すみのえのまつほどひさになりぬれば」
[訳] (あの人を)待つ間が長くなったので。
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