学研全訳古語辞典 |
すみ-わた・る 【住み渡る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
一つの所に住み続ける。
出典万葉集 一七五五
「わが屋戸(やど)の花橘(はなたちばな)にすみわたれ鳥」
[訳] 私の家の(庭の)橘の花に住み続けよ、鳥(=ほととぎす)よ。
②
男が女のもとに通い続ける。
出典古今集 哀傷・詞書
「式部卿(きやう)のみこ、閑院(かんゐん)の五のみこにすみわたりけるを」
[訳] 式部卿の御子が、閑院の五の女御子のもとに通い続けていたが。
すみ-わた・る 【澄み渡る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
(月や空、水などが)曇りなく澄む。一面に澄みわたる。
出典石山寺縁起
「有り明けの月、谷の底まですみわたりけるに」
[訳] 有り明けの月が谷の底まで一面に澄みわたっていたので。
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