学研全訳古語辞典 |
せめ-ふ・す 【責め伏す】
活用{せ/せ/す/する/すれ/せよ}
①
説き伏せる。責めて屈伏させる。
出典愚管抄 五
「せめふせられければ、なまじひに山科(やましな)へむかひてけり」
[訳] 説き伏せられたので、しいていきたくないのに山科に向かっていった。
②
責めつける。問い詰める。
出典義経記 六
「ことばをもってせめふせて問はんずるものをとおぼし召しけり」
[訳] 言葉を使って責めつけて、問いただすのになあとお思いになった。
③
(無理じいして)すっかり疲れさせる。
出典平家物語 五・富士川
「馬も人もせめふせて候ふ」
[訳] 馬も人も(酷使して)疲れさせております。
④
激しい調子でおこなう。
出典古今著聞集 七一六
「はじめはのどかに舞ひて、末ざまにはせめふせければ」
[訳] はじめは静かに踊って、終わりの方は激しい調子で踊ったので。
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