学研全訳古語辞典 |
ながむとて…
分類俳句
「ながむとて花にもいたし頸(くび)の骨」
出典牛飼 俳諧・宗因(そういん)
[訳] 美しい桜に見とれて、ひたすら見上げていたら、ついに首の骨が痛くなってしまったことだ。
鑑賞
西行(さいぎよう)の「ながむとて花にもいたく馴(な)れぬればちるわかれこそかなしかりけれ」(『新古今和歌集』)〈しみじみとながめて、桜の花にもずいぶん慣れ親しんだものだから、散ってゆく別れは悲しいことだ。〉をふまえ、「いたく(=はなはだ)」を「痛く」ともじった句。季語は「花」で、季は春。
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