学研全訳古語辞典 |
なむぢ 【汝】
おまえ。そなた。▽対称の人称代名詞。▽多く男性が同等または目下の者に対して用いる。
出典竹取物語 御門の求婚
「なむぢが持ちて侍(はべ)るかぐや姫奉れ」
[訳] おまえが持っておるかぐや姫を献上せよ。
参考
古くは「なむち」で、「な」は代名詞、「むち」は尊い者の意を表す語。「なんぢ」と表記されることが多い。本来は語の構成が示すように、尊敬の意を含む語。中古になると敬意を失って、同等または目下の者に対する代名詞となり、中世以降はもっぱら目下の者に対する代名詞となった。
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