学研全訳古語辞典 |
はるのうみ…
分類俳句
「春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな」
出典蕪村句集 俳諧・蕪村(ぶそん)
[訳] うららかな春の日、海は一日じゅうのたりのたりと、おだやかにうねっていることよ。
鑑賞
「のたりのたり」という擬態語が、のどかな春の海の単調なうねりを的確にとらえている。「ひねもす」の用例としてよく引かれる句であるとともに、春ののどかな、もの憂い一日の気分を表す表現として、現代人の口にもふと出てくる句である。季語は「春の海」で季は春。
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