学研全訳古語辞典 |
ひ-かげ 【日影】
①
日の光。日ざし。
出典徒然草 一九
「のどやかなるひかげに垣根の草萌(も)え出(い)づるころより」
[訳] うららかな日ざしに(より)垣根の草が芽を出すころから。
②
太陽。
出典奥の細道 象潟
「ひかげ、やや傾(かたぶ)くころ」
[訳] 太陽がようやく(西に)傾きかけたころ。
注意
同訓の「日陰(ひかげ)」と混同しないこと。
ひ-かげ 【日陰・日蔭】
①
日光の当たらない場所。世間から顧みられない境遇にたとえることもある。
出典後撰集 雑二
「ひかげに生ふる身をいかにせむ」
[訳] 不遇な境遇で生きているわが身はどうしたらいいのだろうか。
②
「日陰の蔓(かづら)」の略。
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